竹屋化学研究所様~中小企業が実現するSDGs経営の真髄~

竹屋化学研究所様~中小企業が実現するSDGs経営の真髄~

ESG

創業117年の老舗企業が描く持続可能な未来
1908年に漆用顔料の販売を目的として創業された竹屋化学研究所様。
現在は建築用ポリマーセメントの製造販売を中心に、全国500社以上の住宅メーカーと取引を行う、創業117年の老舗企業です。
同社が取り組むSDGsは、いわゆる「SDGsウォッシュ」ではない、本質的なESG経営として注目を集めています。


経営トップと社員が共に始めた変革
同社のSDGs導入時は「SDGsという言葉をよく耳にするが何をしたら良いのか」という点から始まりました。
竹谷裕人社長と共に社員が社会問題について考え、テーマを選んでいきました。
社員一人ひとりが目標達成に向け主体的な意識に変化し、20代の若手社員でも経営層に忌憚のない意見を述べ、白熱した議論を交わしながら
「会社を良くしていく」組織文化が醸成されています。


ソコテックとの協働で築いた強固な基盤
同社のSDGs経営の基盤構築において、ソコテックはマテリアリティ分析をはじめとするアドバイザリーサービスを提供。
導入時のプロジェクトメンバーは、ソコテックのアドバイザリーを通して新たな発見や意識の変化が生まれたそうです。
今ではその当時のメンバーが中核的役割を果たし、全社的に取り組む基盤が定着しています。


柔軟な組織運営
大手企業のような専門部署を設けるのではなく、チームメンバーを各部署から選び、様々な視点からの意見を出し、会社全体で取り組んでいます。
また、自主的に作成していたCSRレポートをサステナビリティレポートに進化させ、CSRとESGの違いを社内外に明確に示し、
より戦略的なESG経営を実現しています。

同社の取り組みで特筆すべきは、非財務指標を確実に外部からの評価や財務成果につなげていることです。

例えば、サステナビリティに力を入れた活動を重ねることで、サプライチェーンに対するESG評価機関であるEcoVadisにおいて、
竹屋化学研究所様は評価結果が上位35%の企業に与えられる「ブロンズメダル」を獲得されています。

また、SDGs目標を商品開発の軸と結びつけることで、サステナブルな視点での商品の販売を実現し、新たな売り上げ機会の創出にも繋がっています。
社員からの提案に際し、「恐れなくお金をかけると帰ってきやすくなる」という好循環を実現。
設備投資を含む戦略的投資により、大手企業との差別化や、持続可能性の高い商品の開発・販売を図っています。


社員の成長と組織力向上
SDGs経営の導入により、社員の提案力が飛躍的に向上。
「社員が恐れずに提案をできるまでに成長した」と竹谷社長が語るように、多くの社員が経営者的視点を持つ人材へと成長しています。
財務への理解も深まり、真の意味での「経営者育成」が実現されています。


業界への波及効果と将来展望
同社の取り組みは取引先企業にも影響を与え、塗料メーカーや建材商社からSDGsへの関心を持つきっかけになっています。
また、「非財務の中から新商品やビジネスモデルが発生する」という展望のもと、2030年以降の長期的な企業価値向上を見据えた取り組みを継続しています。

この取り組みのために同社が行っている内容として、毎年自社の取り組みのモニタリングを行い、外部意見による監査が挙げられます。
これにより、現在地を明確にすることが可能となり、常に目標との距離を意識することで、確実に目標に向かって進歩していくことができます。

SDGsの目標設定から実現した商品
竹屋化学研究所様は、住宅基礎の長寿命化を通じた環境負荷軽減に取り組んでいます。
セメント製造時のCO2排出量削減を目指し、基礎外側の「ハウスシューズ」と内側の「FBプロテクト」による二重保護システムを開発しました。
この技術により基礎の中性化を効果的に抑制し、住宅の寿命を延ばすことで新築・解体に伴うCO2排出を削減します。

さらに、木質バイオマス発電の副産物である「バイオマス灰」をセメントの代替原料として活用する循環型アプローチを採用。
従来品と比較して、住宅1棟あたりのセメント使用量を約47%削減することに成功しました。

これらの取り組みは、SDGs目標を設定し、その目標に対して全社的に取り組むことで実現してきた成果です。
SDGsを「表面的なもの」で終わらせることなく、非財務的な目標を財務的な成功に結びつけることができている素晴らしい事例です。

真のSDGs経営のモデル企業として
竹屋化学研究所様の取り組み事例は、中小企業におけるSDGs経営の理想的なモデルだと言えます。
経営トップの明確な方針、継続的な実践とモニタリング、そしてコミットした目標の達成という「真のSDGs経営」が、
組織に大きな機会をもたらすということを実証されています。
サステナビリティ経営を進めるうえで欠かすことのできない「CSV(Creating Shared Value)」を本質的に理解し、
達成に向けて戦略を構築することは社会的な意義だけでなく、ビジネスチャンスに繋げる最も有効な手段です。

ソコテックは、竹屋化学研究所様のような志の高い企業様のSDGs経営実現を専門的なアドバイザリーサービスでお手伝いいたします。
お気軽にお問い合わせください。

▼竹屋化学研究所様のサステナビリティページはこちら
https://www.takeyakagaku.com/sustainability.php

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