シナリオ分析の4象限マトリクス

TNFDは、不確実性を持つ、物理リスクに関連する「生態系サービスの低下」と、移行リスクに関連する「市場と非市場の一貫性」の2つの軸の 4象限マトリクスによるシナリオ分析を行うことを推奨しています。

シナリオ分析の2軸によるマトリクス
出典:TNFD. Guidance on scenario analysis version1.0. p8 を参考にソコテック作成

シナリオ分析のアプローチステップ

シナリオ分析のアプローチは次の4ステップです。

シナリオ分析のアプローチステップ
出典:TNFD. Guidance on scenario analysis version1.0. p14 をもとにソコテック作成
STEP1:関連する推進力(軸)の特定

シナリオ分析は、予測ではなく、もっともらしい将来シナリオを複数想定し、どの将来が現実となっても良いように備えておくための手法です。 TNFDは、より意義のあるシナリオ分析のために、推奨する2つの軸を参考にしつつ、自社にとって重要な不確実性を軸(推進力)を採用することを認めています。

STEP2:不確実性(軸)に沿ったビジネスや施設のマッピング

STEP1の結果を用いて、現在において組織(事業や拠点)が4象限のどこに位置するか、また2030年、2050年の中長期的な将来における組織の位置も特定します。

STEP3:シナリオのストーリーを構築し使用

4象限それぞれのシナリオについてストーリーを構築し、組織のリスクと機会の可能性を特定します。
ここでは、望ましいストーリーではなく、その象限のシナリオとしてもっともらしい(現実化の可能性が高い)ストーリーを構築することが、意義のあるシナリオ分析に繋がります。

STEP4:ハイレベルなビジネス上の意思決定の特定

取締役レベルを中心とし、シナリオ分析の結果からガバナンス、戦略、リスクと影響の管理、目標、資本配分に関する中長期的な取り組みを検討、実施します。また、TNFDの推奨開示項目戦略Cに沿って開示する項目を特定します。

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