ISO55001:2024(アセットマネジメントシステム)について

ISO55001:2024(アセットマネジメントシステム)について

認証

ISO55001(アセットマネジメントシステム「以下、AMSとする。」) が2024年版への改訂発行になりました。なお、JIS化は2025年9月を予定しています。

2025年2月の埼玉県八潮市の下水管腐食による道路陥没事故(犠牲となられましたトラック運転手の方におきましては、心より御冥福をお祈りいたします。)また、京都市下京区、大阪市城東区の水道管破損事故などが続けて発生し、日本のインフラ老朽化対策が急務になっています。

ISO55001:AMSの運用による主な成果は、アセットの価値の実現及び組織目標の達成であり、「保証、適用性、持続可能性」がAMS運用から得られる規格になっています。

―保証:アセットマネジメントは、組織の監視及び説明責任を向上させる。

―適用性:アセットマネジメントにより、組織は内部及び外部の状況の変化により迅速かつ効果的に適用できる。

―持続可能性:アセットマネジメントは、将来の影響、リスク、不確実性、及び価値実現の機会を考慮した長期的な思考が促進される。

第1版:2014年版から、より詳細な項目が増加され、ライフサイクルマネジメントを明確にし、リスクと機会を明確に区別し、予防処置から予測行動へ変更しています。

アセットオーナーである公共自治体(ISO55011参照規格)及び各民間委託会社が、財務及び非財務の目標を統合し、内部外部課題及びステークホルダーへの対応など、組織にとっての重要課題を解決する澪標または道標になるのではないでしょうか?

 

「下水道分野におけるISO55001適用ユーザーズガイド:国土交通省」では、ISO55001の認証による効果の事例を以下のように紹介しています。

事例1・AMS導入自治体:『ゲリラ豪雨で床上浸水が出たり、道路陥没が発生したり、ポンプ場の用地が決まらない、料金の値上げ、普及率アップ、老朽管、合流改善に、市民からの水辺をつくってほしいという声もある。色々な計画を作っても、じゃあ全体としてどう進めればいいのか、職員で集まって、一つ一つ議論を重ねました。リスク管理計画は?対市民の広報戦略は?問題が起きる前にどう考えておくか?そんなときにちょうどアセットマネジメントに出会ったのです。「なんだ、もう教科書ができているじゃないか!」。以降、ISO55000シリーズと深く関わるようになったのです』『取り組み始めた当時は下水道長期計画の中間見直しの時期だったのですが、施設の老朽化がどんどん進む一方で、予算は毎年削減されており、改築施設を選ぶことができない、長期の保全費用も予測できない、といった状況でした』

事例2・民間維持管理会社:『ISO55001認証により、AMSを適切に運営維持していることが外部に力量を示すことができ、この結果、地方公共団体、海外の組織からの包括的委託などの案件獲得に向けた、競争力を確保できる。』

 

ソコテックでは、2024年版規格説明セミナーや内部監査員セミナー、審査員セミナー及びISO55001の認証事業を実施しています。

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